今回は、前回の評価を受けて異動が決まり、異動先の店舗での話をしていきます。
今回の店舗
今回の店舗は、以前の店舗よりも売り上げでは1.5倍程の規模の店舗で、社員が自分を含めて3名の店舗でした。この店舗は、異動前にお世話になった上司が立ち上げ店長だった店舗で、オープンして7年経過していて、オープンからのパートさんも何人もいました。上司からは「忙しい店舗だけど、ここで結果を出して上位職を目指してほしい」と期待を込められての異動だったのでやるしかないといったところでした。
やる事は今までの店舗と変わりはないのですが、変わったことと言えば部下がいることです。部下は、新卒入社で8年目の副店長と、もう一人は新卒入社5年目の社員でした。部下の教育も同時進行しながらの店舗運営は正直骨の折れる仕事でした。
まずは、自分と部下が会社の方向性と同じ考えでなくてはならないので、お互いの考えや行動を目標に向かうためのすり合わせとして最低でも週に1回は意見交換をしていました。そこで部下の問題点を発見する事が出来ました。
副店長
普段は寡黙で、感情を表に出すことはほとんどなく、作業も淡々とこなす。パート・アルバイトさん達からも悪い話は聞かないが、何も言わない事(指示だし)から頼りない印象が強い。自分の得意とするポジション(主にキッチン)しかやりたがらないので、店舗全体のコントロールは難しい。但し、得意のポジションでは、ピーク時でも一人でこなす力はあるが、キッチンの他のポジションとの連携が取れない事もあり、副店長のポジションの料理が先行して出てしまう。
社員
社交性もあり、人見知りしない事から誰とでもコミュニケーションをとる事が出来る。副店長とは対照で感情は表に出やすく、ピーク時に自分の思い通りにならないと他人に八つ当たりや暴言を吐いてしまう事もあり、パート・アルバイトさんからも不満が出る事もある。作業は、特にここといった得意な所はなく選ばずにどこでもこなす。ピーク時に感情をコントロール出来ないので、場の空気が悪くなることもある。
コロナ禍
この様な個性溢れる社員とパート・アルバイトさんでこれからこの店舗を盛り上げていく事になりました。最初は不安もありましたが、週一の意見交換で部下とも意思疎通が出来るようになり、店舗の状態を常に把握出来る状態になりました。
些細な問題は常にありましたが、大きな問題は特に発生することなく1年が経過して、店舗の全員とも問題なく過ごせていたころに世界中で猛威を振るったコロナに突入しました。テレビでは、毎日のように話題として取り上げられていましたが、数日~数週間で事態は収まるだろうと当時は考えていました。
しかし、日を追うごとに感染者は増えていき、感染経路は飲食店や人が集まる施設であるような報道もあり、日々お客様の来店は減少していきました。突然のコロナ蔓延により、シフト通りの営業は出来ない状態で、パート・アルバイトさん達に毎日早上がりや休んでもらうお願いばかりしていました。
先の見通せない状況において、会社もテイクアウトやデリバリーに営業をシフトしていきましたが、今までの売り上げを回復する事は当然できませんでした。それどころか、緊急事態宣言なども出て、営業時間も短縮しての営業をすることになり、ディナーのアルバイト達はシフトにすら入れない状況になりました。緊急事態宣言も、はじめは2週間程度の期間だという事だったので、アルバイト達には我慢してもらうように話をしていましたが、感染者の数が落ち着かずに、延長、延長、再開してもまた緊急事態宣言が出たりで、落ち着くことがありませんでした。多くの飲食店がこういった状況になったと思いますが、中には時短営業に従わずに営業する店舗は一部ありましたが、殆どの企業は20時に閉店していました。
会社からも利益がこれ以上上がらない場合は、会社存続の危機になるとの通達があり、ボーナスのカット、給与のカットになりました。さすがに生活に直結する事態であったために多くの社員からは反対の声が上がりましたが、状況は覆る事もなく受け入れられない人は会社を退職していく事になりました。
近隣店舗の店長が退職をしてしまい、自店の社員を派遣してなんとか営業をやりくりする事になるのですが、自店の学生アルバイト達も他にアルバイトを始めている事もあり、直ぐにはが集まらず、人員不足の営業をすることになり、なんとか踏ん張って日々を過ごすしかありません。
ですが、無理を押し通すと限界はくるもので、近隣店舗に派遣していた社員が突然来なくなったり、同じエリア内の店長が体を壊して退職になるなど負の連鎖が加速していき、自分も自店と合わせて3店舗を見る事になりますが、どうしても人が揃わない場合は、時短営業をすることになりました。
こんな営業をしていては、お客さまから信用されるわけもなく、お客さまからはクレームの電話をちょくちょく頂きました。本部に報告するのですが、本部も人が居なくて回っていない事もあり、「店が回らないのは店長の責任です!何とかしてください」と逆切れされます。緊急事態宣言が何度か繰り返し出たことで、なんとか自分は乗り切る事が出来ましたが、本部もお手上げな状況で無理を押し付けてくる事に愛想をつかして、さらに退職者が増える事になりました。
コロナ開け
この時の自分は、この会社もう長くないかもと考えていて、いつ倒産してもいいように覚悟を決めていました。ここで会社は覚悟を決めたのか、売り上げが取れている店舗を残して、赤字店舗を閉店していくことを進めて行く方針をすると発表がありました。自分も、3店舗担当していましたが、1店舗閉店、もう1店舗は別の店長が担当する事になり、しばらくぶりに自店に戻ってきました。
自店舗は、崩壊する事もなく人員もギリギリでしたが営業をするには問題ありませんでした。自店舗に戻って休みも取れるようになり、休みの日に考える様になりました。今後、この様な社会状況になった場合、今の仕事だけでは無理があるのではないか?このまま1つの仕事に依存していては、この先何かあった時に自分はどうなる?と不安ばかり出てきました。
副業するにも勤務時間が日々バラバラな上に急に欠員が出てしまうと、代わりが見つからないと出勤しなくてはならない仕事なので、条件が厳しいです。働く時間を長くして残業で稼ごうかと思いましたが、これもまた法律上良くなく、会社からの評価も悪くなります。
そこで、先ずは店舗の従業員の教育をしっかりとして、QSCの基準を会社の求めているレベルにすれば、8時間勤務にすることが出来るので、残りの時間を自分や家族の為に使おうと考えました。この働き方は、飲食チェーン店ならでは出来る事ではないでしょうか?個人経営の店舗では、自分が働いただけ売り上げは上がるので問題ないいですが、サラリーマンである私はそうではありません。空いた時間で、上位職を目指す為に勉強したり、副業をするなりと色々と道は見えてきます。
この一連の騒動を経験して学んだ事は、会社は必ずしも助けてくれることは無いという事です。ならば、自分で備えておくことが必然であるのではないでしょうか?災害と一緒で、明日、もしかしたら会社は無くなるかもしれません。不安をあおるつもりは無いですが、その時に右往左往しないように常に次の一手を準備しておけばいいと思います。
2026年、会社は、社員を定着させるために業績が回復してきたら給与やボーナスを還元すると言っていますが、物価高や戦争など、今の世界情勢の中で明日の安定など保証はありません。まずは自分の時間を作る事に専念していきましょう。

