社会のインフラとして無くてはならないものの一つが飲食業です。
飲食店での仕事を経験したことのある人は想像出来ると思いますが、これから飲食チェーン店で未経験から働こうと考えている人たちに安心出来る内容を紹介します。
飲食チェーン店の仕事とは?
お客様をテーブルまで案内して、お客様がオーダーした料理をキッチンで調理して、ホール作業員がテーブルまで運んで料理を食べてもらうのが一連の流れです。
店舗の規模にもよりますがキッチン、ホール共に2~3人配置されており、連携をとりながらお客様をお待たせしないように円滑に店舗を回転させます。
きついって本当?
お客様から注文を頂いた商品を、熱々の状態で提供をすることを前提としているために、キッチン・ホール作業員共に全力で作業をしています。
特にランチタイムは、昼休みの限られた時間に昼食を取るお客様が中心に来店されるために、1分1秒でも早く調理してお客さまの元に料理を届けるのが大前提です。
このような光景をお客様目線から見ると、ホール作業員は両手で料理を運んで、戻るときには食べ終わった食器を片付け、洗い場まで持って帰っての繰り返しで店内を走り回っているので忙しく見えるのではないかと思います。
実際に、肉体的・精神的にきついと思うことを以下にまとめました。
肉体的に負担がかかる作業
- 長時間の立ち仕事
- 料理をお客様のテーブルまで往復して運ぶ
- 大きな声を出し続けての接客
- テーブル・カウンターの残食器の後片付け
- 働く時間帯の不規則さ
精神的に負担のかかる作業
- お客様を常に意識した目配り・気配り
- チームワークによる連携
- 人間関係の複雑さ
実際のオペレーション
ここでは、ベテランから新人まで、その日のシフトによってバランスはかわりますが、従業員がどのように働いているかを解説していきます。
キッチン
社員かベテランのパート・アルバイトが中心となり、伝票ごとの料理をなるべく時間差が生まれないように指示を出してを行います。
その中でも、お子様商品、サイド商品(サラダ、一品もの)はすぐに調理に取り掛かかります。
メインの商品は、伝票ごとになるべく合わせて提供できるように、キッチンの指揮官が指示を出して調理のタイミングを合わせながら作ります。
新人やワンポジションを1人で行えられない人は、洗い場や調理補助、食器や食材の補充を行いキッチン業務が円滑に回る様に作業をします。
ピーク時には多くの伝票が入って来るので、伝票の順番通りに調理を進めないとトラブルの原因になります。
指揮する人によっては、口調が荒くなってしまう人もいて作業がやりにくくなってしまう事もあります。
ホール
基本は店長がメインになり、パート・アルバイトを動かしながら、キッチンの状態を把握しながらお客様の案内をコントロールします。
常に客席を意識して、お冷の提供漏れやお子様椅子や取り皿のチェックをしながら、ドリンク・デザートの提供を指示します。
伝票チェックをしながら、各テーブルの商品が順番通りに調理しているかをキッチンに確認しながら、各テーブルに商品提供の指示を出しチェックします。
まとめ
飲食チェーン店の仕事はきついと思われていますが、基本はどの企業にもマニュアルに沿って教育を進めます。
新人や作業に慣れていない人は、どうしても単調で力仕事を担当する機会が多くなりがちですが、ベテランのパート・アルバイトも最初から出来たわけでなく、同じ作業を繰り返し行って出来るようになりました。
また、建設や土木、引っ越しの作業に比べても、体を酷使した極限の肉体労働までとはいかないまでも、知らない人からすれば苛酷に感じてしまいます。
世間の人が昼食や夜ごはんの時間帯が一番のピークになるので、どうしても休憩や食事を取る時間もずれてしまい、不規則になりがちです。
このように、きついと思われるところは沢山ありますが、ただ一言お客さまから「ご馳走様」といただけるだけで、とても感謝されていると実感も出来ます。食事は人の3大欲求の一つなので、仕事自体はなくなる事も考えられません。
また、時給に合った仕事なのか?と言われれば否定は出来ませんが、最近は、都道府県の最低賃金も見直され上がってきています。後は、企業が賃金も吸収出来るような商品価格やサービス向上に取り組めば、きつい仕事と思われる事は少なくなると期待したいですね。
後は、指示出しをする人が感情的になる事がなければやりやすい職場になるのではないかと思います。
従業員も人間であるので、スタッフ同士で互いに思いやりを持って仕事に取り組めば最高の環境になりますが、人がいないといった理由で社員や店長の教育が疎かになる事も現実です。
企業も、ハラスメントやカスハラの教育を真剣に取り組んでいかなければ人が集まらない(2025.6現在)時なのではないでしょうか。